2012.11.01 Thursday 21:41

残業−合法的な税金ドロボーの温床(後編)

残業−合法的な税金ドロボーの温床(後編)


今日から11月です。本年度受験される方は、面接試験も最終局面に入っておられるかと思いますが、あまり試験と関係ない話ですみません。前回の「残業」の話の続きです。


県庁は知りませんが、市役所のように、日中の業務時間は絶えず市民がやってくる職場では、市民応対や電話対応などで仕事がはかどらず、時間外はそういった心配なく、仕事に没頭できるということは確かにあります。日中は、市民の目もあれば上司もいますので、私語も慎み、飲食も控えて仕事しています。ところが時間外になると、そういったプレッシャーから解放されて、飲食しながら、おしゃべりも気兼ねなくできるようになります。時間外勤務の命令・決定権者である上司が帰ってしまえば、仕事しているかどうかすらチェックされなくなります。


こうした中で、本当に客観的に見ても「職務に専念」した仕事、必要最低限の時間での仕事になっているのでしょうか?


定時後は、あからさまに仕事と関係ない私語ではなくても、業務に関係する話題ではあっても、同僚とああでもないこうでもないと、議論していたりします。しかし、納税者は通常時間の1.25倍の割増賃金を払ってまで、そんな談義を仕事として求めるでしょうか?そんなの、どっかの飲み屋で好きなだけやってくれ、です。


以上のような話は、私自身の役所での実体験に基づいています。とある職場に異動で赴任したとき、私の前任者は引き継ぐ仕事について「残業は月30時間くらいやってたかな」と、結構ハードな仕事みたいに言っていました。そして、私がほとんど残業しないことについて「えっ、今月残業ゼロ?」と小馬鹿にしたような口調で言いました。しかし実際引き継いだ仕事をやってみると、一体この仕事で何で月に30時間も残業することがあるのか?と疑問で仕方ありませんでした。


同じ仕事でも担当者によって、発生する残業時間が0時間だったり30時間だったり。いや別に私が「仕事が早い」とか自慢しているわけではありません。引き継ぎまもなくで慣れない仕事何でむしろ遅いくらいです。聞くところによると、前任者は日中、喫煙で自席を離れたり、他の部署に仲良し職員のところに行って「アブラを売って」いることが多く、自席でもおしゃべりが多かったようです。


残業2,000時間の埼玉県職員が、この前任者のように「アブラを売っていた」とは言いません。しかし、毎日の残業時間が本当に業務の遂行上必要最低限の時間だったのか、もう少し短時間で同等の成果が出せる仕事の仕方はなかったのか、疑いを禁じ得ません。


時間外勤務は、原則として事前に所属長に「この内容の仕事でこれだけの時間残業が必要です」という伺いを立てて、所属長が決裁した上で、実際の残業に入ります。タテマエ上、事前に所属長がその業務に残業がその時間必要かどうかをチェックしていることになります。しかし実際には、所属長も部下全員の仕事のボリュームや進捗を細かに把握しているわけではありませんし、「本当にそれだけの時間残業が必要か?」と疑えば、「じゃあ課長がやってくれますか?もし期日に間に合わなかった場合、課長責任とってくれますか?」といった部下の突き上げを恐れ、特に口を差し挟まずそのまま承認しているのが、多くの場合だと思います。


しかし、もはやそんな言い訳は許されないと考えます。今回のような異常な時間外の事例をきっかけに、全国のすべての役所で、時間外が本当に必要最低限なのか、厳しくチェックする必要があると思います。それにより、余計な残業が1時間減るごとに、税金のムダ遣いが2〜3千円なくなります。大きいですね。


昨日のブログでは、いきおい「腐れ役人」などと口汚い言葉を使ってしまいました。「腐れてる」役人と「腐れてない」役人がいるわけではありません。みんな「腐れてる」のです。私自身もそうです。みんな「腐れてる」なかで、いかにその「腐れ」度合いに気づけるかです。常に自分の業務態度を反省し、「腐れ」度を減らしていく努力を続けていきたいものです。 


2012.10.31 Wednesday 22:45

残業−合法的な税金ドロボーの温床(前編)

市役所職員採用試験・面接対策
残業−合法的な税金ドロボーの温床(前編)


このところ、私の住む埼玉県やさいたま市の職員で、残業が1,500時間だとか2,000時間超えだとかいうニュースが出ています。


知事は、特定の職員にシステム改変などに伴う業務が集中し過ぎ、人員体制の面で監督不行きだった、といった「過度な超過勤務」という考えを表明しているようです。


一方で、納税者の立場からは、「ホントにそんなに仕事してんの?」といった疑問が投げかけられています。


「公務員は定時帰りでうらやましいね」といった揶揄が常套句のはずですが、こんなに残業していたと明るみに出ると、今度は「税金のムダ遣い」と批判されます。


といっても、今回は公務員批判を批判するわけでなく、納税者として公務員批判をします


たしかに、今回の埼玉県の例のように、システム変更やその対応が期日までに間に合わないとか、議会から急な資料要求があった等、どうしても時間外に仕事をしなければならないこともままあります。


しかし、年間2,000時間というのは、12か月で割れば、ひと月平均160時間、1日8時間残業(=午前1時過ぎまで)を1年間毎日毎日欠かさずやった、ということになります。


仮に、毎週土日に出勤していた(約60時間)とすれば、平日に5時間残業(=午後10時過ぎまで)を毎日やっていた計算で、できなくはない数字ではあります。


でも、いくらシステム変更だからって、ある担当者に業務が集中していたからって、1年間毎日毎日欠かさずこんなに仕事をしていたのでしょうか?


私は、勤務してないのに残業申告する、いわゆる「カラ残業」を疑っているのではありません。ちゃんとタイムカード上、集計すればきっとそうなるのでしょう。


しかし、それは本当に必要最低限の時間数だったのでしょうか?そんな毎日0時前後まで仕事して、本当に集中力を持続し「職務に専念した」仕事ができたのでしょうか?


役人は、先のような「定時あがりはお気楽」という引け目からか、長時間労働が「頑張っている」証拠と勘違いし、遅くまで職場に残ろうとする輩がいます。


しかも、法令を順守する立場ですから、おおっぴらに「サービス残業」は強要されません。基本的には退庁時のタイムカードの時刻まで時間外手当が支給されます。


「仕事を頑張っている」という自己満足と、時間外手当という金銭的インセンティブ。これじゃ腐れ役人はみんな残業します。必要以上に。これを「合法的な税金ドロボー」と言わせていただきます。


公金の着服や横領など、明らかに違法な「税金ドロボー」すら後を絶たないのです。「時間外手当」という合法的で、なおかつ仕事頑張っている評価というオマケまで付くのですから、この合法的な税金ドロボーは、かなり膨大に広がっているのではないでしょうか。 

(話が長くなりそうなので、続きは次回とします)

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2012.10.30 Tuesday 23:01

面接では「誠実さ」を売ろう!

市役所職員採用試験・面接対策
面接では「誠実さ」を売ろう!


話は戻りますが、10月25日のブログ(http://blog.siyakusyo.net/?eid=22)で、個人情報漏えいに関し、「市役所職員自体が悪意をもって不正を働こうとすれば、セキュリティはほぼ無力」と申しました。


市役所職員にとって、業務上知り得た個人情報は、外に漏らすばかりでなく、業務に必要ないのに「閲覧」(端末などで検索して表示させて見ること)することも禁じられています。


しかしこの、業務外の「閲覧」に関しては、その知った情報を他言したり、情報をもとにその個人情報の持ち主に何らかの行動を起こすなどの、「行動」があって、はじめて明るみに出ます。逆に言えば、ほとんどの場合、バレないということです。ですから、事件として明るみに出たケースは、ほんの氷山の一角で、本当はバレてないだけで、もっとたくさんの「業務外閲覧」がなされているかもしれません。


この、個人情報の「盗み見」は、バレなければ何ともないものですが、実質は「万引き」と同じ犯罪です。盗む対象がカタチのある「モノ」か、カタチのない「情報」かの違いだけです。そういう認識をもって業務にあたる必要があると思います。「盗み」ですから、公務員であるかどうか以前の問題だと考えます。


この個人情報の「万引き」を防ぐには、端末上画面に表示されたりプリントアウトされた個人情報とその操作をした職員名(ICカードのIDにより)を全てリスト化し、それぞれの業務名を明らかにさせる、といった対策が考えられますが、毎日全件チェックするとなると、毎日何十件、何百件と個人情報の取扱いがある市民課などでは、かなりの事務負担となり、実際現実的ではありません。


というわけで、どこの市も結局、その職員の倫理観任せで、「個人情報の検索はシステム上、全件ログ(いつ誰が誰の情報を閲覧したか等の記録)をとってあるぞ」と脅すくらいがせいぜいです。


住民票を扱う市民課は、窓口職場としての性格から、新入職員が配属されることが多いと申しました。一方で、市民課では窓口業務という顔だけでなく、こうした個人情報をもっとも多く取り扱い、さらに住基ネットという、全国の住民の個人情報が検索できるシステムにすら、ログインできる権限が職員には与えられます。


ですから、採用しようとする側の面接官は、面接試験の場で、個人情報の「万引き」も含め、その職員にそうした問題を起こしそうな心配はないか、もチェックしなければなりません。


採用した職員が個人情報のトラブルを起こしたりしたら、「面接のとき、どこを見ていたんだ」と面接官が責められます。


というわけで、受験生の立場からは、「誠実さ」を最大限売り込み、アピールすることが重要になります。多少チャライ見た目であったとしても、「この受験者は、仕事はしっかり誠実にこなし、不正を働くようなことはなさそうだ」と面接官に思ってもらうこと。


それには、面接試験全般における「誠実」な応対、ふるまいに終始するとともに、もし「最近気になったニュースは?」なんて質問が来たら、例えば「自治体職員による個人情報漏えい事件」でも取り上げ、「たとえカタチのない個人情報でも、盗めば窃盗と同じ犯罪だと考えている」といったようなことを答えて、面接官を安心させましょう。

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2012.10.06 Saturday 19:50

公務員バッシングと反日デモ(でも反省)

今日のニュースから。


どこかの市役所の職員が、病気休暇とか介護休暇とかいって、趣味の釣りにいそしんでいた、との不祥事です。


病気休暇や介護休暇というのは、病気や家族の介護を理由に、有給休暇とは別に、治療や介護に必要な日数与えられる休暇です。所定の範囲内の日数、回数であれば給与も減額されません。それを、「だましとって」遊んでいたのですから、給料ドロボー、税金ドロボーです。


こうした報道があるたびに、「民間企業では有給休暇すら取れないのに、公務員のヤツらは怪しからん」とかいう声があがります。この不祥事自体は間違いなくけしからんのですが、「会社で有休が取れない」ことを公務員批判に転嫁されてくることには、疑問を感じます。


「民間企業では有休もとれないのに、公務員は当たり前にとれる」
「民間企業ではサービス残業で毎日夜遅いのに、公務員は定時で帰り、残業があってもきちんと残業代が税金から払われる」
「民間企業では長時間労働なのでとても共働きなんてできないのに、公務員は定時で帰れるので共働きできる」
「民間企業ではあまりのストレスに過労死までするのに、公務員はラクな仕事で誰も死なない」

・・・

公務員も死なないとダメですか?有休が取れないのも、サービス残業も、長時間労働も、過労死も、本来ならばそういう実態を強いている会社こそ非難されるべきところ、なぜか対照として比較される公務員が恨みを買います。なにか「反日デモ」を思い起こさせますね。


そりゃ、公務員の勤める役所は法令を順守するべきところですから、サービス残業などの違法行為をするわけにはいきません。ですから、その怒りのエネルギーは、そうした劣悪な労働条件を強いている会社にこそ向けて、改善させるようにすべきではないでしょうか?


とはいえ、一人のサラリーマンとして、会社にタテつくことはできません。私自身、民間企業に勤めているころは月に120時間残業で残業代ゼロでも、文句ひとつ言えずに従事していました。でもこのごろでは、匿名の内部告発で労基署などに相談して、それこそ役所に力を使って改善させていくことはできるのではないでしょうか。


さて、そうは言っても冒頭の病気休暇をかたる「サボリ」は許されません。公務員でない立場である今なら、この「許されない」ということが当たり前と誰もが思うはずですが、首尾よく採用試験に合格し晴れて公務員として勤めるようになった後で、その気持ち(初心)をいつまで持ち続けられるか。10年、20年、30年と勤務し続けるうちに、まわりにも有休が足りなくなると、病休とかいって休んでいる人がいる。バレなきゃ自分だって別にいいんじゃないか・・・。


役所という職場に入ってその仕事や環境を理解し、順応していくことは大切で必要不可欠なことですが、こうした「悪い」ことにも順応してしまわないように、そこは一年目の何もわかっていない新人の気持ちを忘れずに保ち続けていきたいものです。

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(応用例題)面接試験・論文試験
・公務員バッシングについて
・公務員に対する評価の厳しさと、市職員としての心得について
・公務員に求められる倫理観について
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